フラワーデモ三鷹、フラワーデモ調布に参加する有志が立憲民主党に送った申入書(文字おこし)

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https://twitter.com/_flowerdemo/status/1417076042070585346?s=20

 

ツイッターのFLOWER DEMOのアカウント@_flowerdemo で紹介されていた画像(全4枚)から、申入書の文面をテキストに起こしました。

ツイッター投稿によると、申入書は7月16日に送ったとされています。

 

(画像1枚目)

申入書

このたび、立憲民主党は、同党の本多平直議員が「50歳
と14歳の同意ある性交が罰せられるのはおかしい」と発
言して大きな問題となり、その後、性行為同意年齢を16
歳に引き上げる方針を決定しました。しかし、本多議員
の発言は、2017年の性犯罪刑法改正以降、御党並びに御
党の前身となる党が性交同意年齢の引き上げに慎重な立
場を貫いてきた延長上にあったと認識をしています。ま
た、このことは本多平直議員一人の認識の問題ではな
く、同じ性犯罪刑法改正に関するワーキングチームで旧
立憲民主党時代の座長であった山花郁夫議員も同様であ
ることは、これまでWTに参加してきた福祉団体関係者
からも報告があります。現に、山花議員自身の公式サイ
トでもそれに類する見解を公表されています。個人の性
的自由意志を尊重する立場からの懸念とはいえ、被害者
の人権が踏みにじられていることに思い至らない発言に
対して、強く抗議いたします。

私たち、フラワーデモ三鷹、フラワーデモ調布に参加
する有志は、地域から性暴力や性犯罪を撲滅し性犯罪刑
法厳罰化を求める立場として、この事態を看過すること
はできません。山花郁夫議員は、私たちの地元選挙区の
議員であり、野党第一党衆議院憲法審査会責任者さら
には立憲民主党東京都連の政策調査会長という要職につ
いておられます。立憲民主党そのものに対する申入れは
フラワーデモ本部がすでに行っていますが、その一方
で、私たちは山花郁夫議員に対して性犯罪刑法に関して
性被害の実態にあった刑法適正化についての認識を問う
とともに、党要職の辞任を求めます。

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(画像2枚目)

1.ご自身の公式サイトにおける見解の明確化

山花議員は性犯罪刑法改正をめぐり「(性暴力被害は)
感情に訴えやすいものだからこそ(刑法改正には)冷静
な議論が必要だと思います」とご自身の公式サイトに記
載されています。刑法改正に冷静な議論が必要なのは言
うまでもありませんが、被害者や支援者たちの訴えを数
多く聞いてこられても、被害者の声を「感情」と考え、
「流されまい」とする姿勢を貫かれていることが性犯罪
を机上の空論で語る結果になっていないでしょうか。も
ともと、フラワーデモは2019年3月に連続した性犯罪無
罪判決、そしてそれらの無罪判決に怒る声を誹謗中傷す
法曹界への抗議をきっかけに始まりました。不当判決
に怒る女性たちに対し「法律に無知で感情的な言動」な
どと問題を矮小化する法曹界の声と山花郁夫議員の姿勢
は重なって見えます。

さらに、以下の記述について、今でもその認識は変わ
っておられないのか。または、立憲民主党の方針の決定
に従い、ご自身の見解と認識は見直されたのかを明確に
ご回答ください。

(以下、公式サイトより引用)

>「(性暴力被害は)感情に訴えやすいものだからこそ
(刑法改正には)冷静な議論が必要だと思います」

>重罰化についてはすでに上限に達していると思われま
す。

>「性交同意年齢」という概念を「同意があった」とい
う被告の主張(「同意の抗弁」といいます)を認めない、と
いう概念で用いた場合、13歳というLINEは外国の法制
度と比較してもおおむね適正ではないかと考えられま
す。

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(画像3枚目)

>(監護者性交等罪について)しかし、気をつけなけれ
ばいけないのは、新たな類型を作り、あるいは179条の
範囲を広げるということは、本人同士が真剣にお付き合
いをしていたとしても、同意の有無を問わず犯罪になっ
てしまうということです。世の中には、もともと上司だ
ったのが出会いのきっかけだった、あるいは教え子だっ
たという幸せそうなカップルが存在します。真剣な交際
をしている当事者を犯罪者にすることがあってはいけま
せん。少なくとも、現在提起されているような関係にお
いて、すべてのケースに対して「真摯な同意がありえな
い」と断定し、刑罰をもって臨むことは適切ではないと
考えられます。例外なく同意を無視してようという類型
があるかどかは、更なる事例の検討が必要と思われま
す。

>(不謹慎な引用と思われる点)「駐車違反に対して、
死刑や無期刑を適用できるようにすれば、駐車違反は撲
滅できるか」というアメリカのロースクールのジョーク

2.立憲民主党の独自調査と党要職の辞任を

立憲民主党は本多議員の発言をめぐり第三者機関の調
査を行ったと報道されています。立憲民主党ハラスメ
ント防止対策委員会の報告書には、本多議員が性被害当
事者団体をWTに講師として招聘することを「そんなも
のは自分たち(本多議員たち)がつぶしてきたのに何を
今更行うのか」と発言したことが報告されてます。本多
氏は山花議員を今回のWTメンバーにいれることを強
く要望されていたことが報道されていますが、「(被害
者団体の招聘を)潰してきた」立場にあった議員は、旧
立憲民主党時代のWTの座長であった山花郁夫議員以外
にはいないのではないでしょうか。事実の公開を求めま
す。

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(画像4枚目)

また私たちは、今回の発言の背景に何があったのか、
山花議員はその発言に対して反論や抗議をしたのか、し
なかったのか等について、立憲民主党が党として調査を
行うとともに、山花議員の衆議院憲法審査会野党筆頭理
事、立憲民主党東京都連政調会長の役職の辞任を求めま
す。なぜなら、性犯罪被害者の約9割は女性であり、現
在のジェンダー不平等な刑事司法を肯定する姿勢は、憲法
の人権保障の考え方と相反するからです。

また、三鷹市議会は、今年の第二回定例会で「刑法性
犯罪改正のさらなる改正を求める意見書」を決議してい
ますが、そのような内容に反する見解を持つ議員がジェ
ンダーを根拠にする暴力や差別への反対を掲げる立憲民
主党東京都連の制作責任者であることは相応しくないと
考えます。

加えて、この4月、三鷹市の小学校教師(31歳)が児
童買春・児童ポルノ禁止法違反で逮捕されており、容疑
者のスマホには三鷹市調布市内の小学校やスポーツ施
設等でわいせつな画像数千点が保存されていた事件が起
きています。過去に調布市の小学校に勤めていたことも
明らかになっており、児童の安全対策や再発防止の環境
整備が不可欠です。このような地元課題も合わせて、立
民主党および立憲民主党東京都第22区総支部の姿勢が
問われる深刻な事態であり、被害者はじめ市民の声に耳
を傾けることを強く求めます。

以上

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